【H31年税制改正（資産課税：個人事業者の事業用資産に係る納税猶予制度の創設）】
［１．個人事業者の事業用資産に係る納税猶予制度創設の概要］
1.適用条件：
猶予税額等に見合う担保の提供、青色申告等
2.対象資産：
土地（面積400㎡まで），建物（床面積800㎡まで），一定の減価償却資産(*)
(*)機械・器具備品（工作機械・パワーショベル・診療機器等）、車両・運搬具、生物（乳牛等，果樹等）等
3.猶予税額：
相続等・贈与で取得した対象資産の課税価格に対応する相続税・贈与税の金額
4.猶予税額の免除等の要件：
相続人が死亡時まで対象資産を保有し事業を継続した場合等には，猶予税額の全額を免除する。相続人が対象資産に係る事業を廃止した場合等には，猶予税額の全額を納付する。
［２．適用時期］
本改正は、2019年1月1日から2028年12月31日までの間に、相続等または贈与により取得する財産に係る相続税または贈与税について適用されます。
［３．手続］
1.2019年4月1日から2024年3月31日までに承継計画(*)を都道府県に提出し、経営承継円滑化法の認定を受ける
2.申告期限後，３年毎に継続届出書を税務署に提出 等
(*)承継計画…認定経営革新等支援機関の指導等を受け作成した対象資産の承継前後の経営見通し等が記載された計画
［４．実務上の留意点］
当該制度の適用を受ける場合には、小規模宅地等の特例（特定事業用宅地等）の適用は受けられないため、どちらの制度を適用するかは有利判定が必要となります。
［５．個人事業者の事業用資産に係る納税猶予制度については税理士へご相談下さい］
本特例は適用規定が細かく、小規模宅地等の特例（特定事業用宅地等）との有利選択が必要になるなど複雑な制度です。
場合によっては納税および節税金額に大きな差が生じる可能性がありますので、税制の専門家である税理士へご相談下さい。
税理士法人Real&cloud（大阪市（天王寺・あべのハルカス））では、税務相談を受け付けています。
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