（総論）
療養の給付とは、健康保険の被保険者が、業務外で病気やケガをした際に、病院等での診療を現物給付するものです。被保険者は、病院等の窓口で被保険者証を提出し、一部負担金を支払います。（70歳以上の場合、高齢受給者証も提出）
（各論）
【療養の給付の範囲】
①診察
②薬剤または治療材料の支給
③処置・手術その他の治療
④在宅で療養する上での管理、その療養のための世話、その他の看護
⑤病院・診療所への入院、その療養のための世話、その他の看護
【一部負担金】
療養の給付を受けるものは、療養の給付に要する費用の額に対して以下の割合を乗じた額を一部負担金として病院等に支払わなければなりません。
①70歳に達する日に属する月以前（70歳未満）である場合は3割負担。
②70歳に達する日の属する月の翌月以後（70歳以上の一般）である場合は2割負担。
③平成26年3月31日以前に70歳に達した被保険者については、軽減特例措置が取らるので1割負担。
④②の場合でも療養の給付を受ける月の標準報酬月額が28万円以上である被保険者の場合は3割負担。
⑤④に該当する場合でも以下のa又はbに該当する者については申請をすれば一部負担金の割合が2割になります。
a、70歳に達する以後である場合に被扶養者がいる者については当該被扶養者の収入を含めて年収が520万円に満たないとき、被扶養者がいない場合は年収が383万円に満たないとき。
b、70歳に達する日の属する月の翌月以後でありに被扶養者であった者（被扶養者が後期高齢者医療の被保険者等に該当する）がいる場合は後期高齢者医療の被保険者に該当するに至った日の属する月以後5年を経過するまでは被扶養者であった者の収入を含めて520万円にみたないとき。
（まとめ）
業務災害や通勤災害で受診する場合は、健康保険ではなく労災保険を使わなければなりません。従業員の方が業務外、業務中、通勤中どこでケガ、病気等をしたのかでその後の対応が異なってきますので初めにしっかりと状況把握することが大切になります。
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