【引当金とは】
引当金は、将来の支払または損失にそなえてあらかじめ設定するお金のことです。通常、決算は1年ごとに行われ、決算をまたいで費用を繰り越すことはできません。そこで、数か月~数年先に支出または損失が見込まれるとわかったときには、「引当金」を設定して備えます。引当金は、貸借対照表に記載され、決算が終わっても翌期以降に引き継がれます。
【引当金の具体例】
引当金は、その性質から大きく2つに分類されます。
《評価性引当金》
将来の損失にそなえて設定します。代表的なものが「貸倒引当金」です。
モノやサービスを売り上げてから実際に現金を回収するまでの間、取引先から売掛金を回収できなくなるリスクが発生しています。そこで、売上の数パーセントに対して「貸倒引当金」を設定します。これにより、取引先が倒産した際の損失に、貸倒引当金を充当でき、自社へのダメージ軽減となります。
《負債性引当金》
将来の支出にそなえて設定します。具体例として以下が挙げられます。
・賞与引当金、役員賞与引当金…従業員、役員への賞与にそなえた引当金
・返品調整引当金…商品の返品にそなえた引当金
【まとめ】
引当金の設定により、将来の支払または損失に備えることができ、安定感のある経営につながります。
また、引当金を設定した決算書を作成しておくことで、経営判断する際にも、「貸倒損失が発生するのではないか」といったリスクを考慮する手間が省け、より純粋に事業拡大について検討することが可能になります。
経営規模拡大にともなって、将来を見据えた会計処理を行っていく際には、その道のプロである税理士まで是非ご相談ください。
税理士法人Real&cloud(大阪市(天王寺・あべのハルカス))では、税務相談を受け付けています。
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