時間外労働の上限規制の法制化（具体的内容）
・改正のポイント
臨時的に限度時間を超えて時間外労働を行う必要のある「特別の事情がある場合」の限度時間に新たに上限が設けられました。
改正前：
原則
36協定で定める時間外労働の上限時間は、1か月45時間、1年間360時間
特別の事情がある場合（例外）
時間外労働の延長時間には上限の定めなし（ただし、年6回6か月まで）
改正後：
原則（労働基準法36条3項、4項）
36協定で定める時間外労働の限度時間は、1か月45時間、1年間360時間
特別の事情がある場合（例外：労働基準法36条5項、6項）
① 時間外労働：年720時間
② 休日労働+時間外労働：1か月100時間未満
③ 休日労働+時間外労働：2か月ないし6か月のそれぞれにおいて1か月平均80時間以内
④ 原則である月45時間を上回る回数は年6回まで
時間外労働の上限規制
「残業時間の上限規制」の概要（厚生労働省のWebサイトより）
施行時期は大企業は2019年4月、中小企業は20年4月からの適用となります。
なお、一定の業務・事業については特例が設けられています。
法律上は、時間外労働と休日労働を分けて考えており、時間外労働の中には休日労働を含めてはいませんので、時間外労働と休日労働については明確に分けて理解しておく必要があります。特に今回の改正では、一部、休日労働を含めた時間の制約を設けている部分もありますので、混同しないことが重要です。
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