【中小企業における割増賃金率の見直し】
月の残業時間が６０時間を超えた場合、割増賃金の割増率を５０%以上にしなければならないこの制度は、既に法律で定められており、大企業には適用されていましたが、中小企業は長時間労働の現状を鑑みてこの制度の適用が猶予されていました。
しかし、今回の働き方改革法と合わせて、この猶予時期の終了時期が明確にされました。
２０２３年４月より、大企業と同様に中小企業も６０時間を超える時間外労働の部分については、５０％の割増賃金が適用されることになります。
この改正は、中小企業主が対象となる内容です。ここでの中小企業主とは、「その資本金の額または出資の総額が3億円（小売業またはサービス業を主たる事業とする事業主については5000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円）以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が300人（小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業またはサービス業を主たる事業とする事業主については100人）以下である事業主をいう」と定められています。（改正前の労働基準法138条）。
法律の施行日（2023年4月1日）から、月60時間超えの時間外労働に対して5割以上の割増賃金率を適用することになります。それに向けて、割増率の変更をしておくとともに、
就業規則等の諸規定の割増率の条項についても併せて変更しておくことが必要です。
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