【決算整理とは】
決算整理とは、会計期間をまたぐお金を当期分と翌期分に分ける処理のことをいいます。年に1回、期末(決算日)に処理をおこない、仕訳をきれいにしてから財務諸表や税務申告などの書類を作成していきます。決算日における会社の経営状態や、1年間の業績を正しく反映する決算書を作成するためには必要不可欠な作業です。今回は基本的な決算整理仕訳について、解説します。
【決算整理仕訳】
毎日の取引を正しく仕訳したとしても、いくつか期末に帳簿を修正する必要があります。
この修正手続を決算整理といい、その仕訳を決算整理仕訳といいます。
決算整理には、次の7項目があります。
- 現金過不足の処理
帳簿上の現金勘定と現物に誤差がないかを確認します。誤差がある場合は原因を追求しますが、どうしても判明しない少額な誤差が生じた場合は雑損失・雑収入で処理します。
- 売上原価の算定
売上原価とは、売上高を生み出すために直接かかった費用のことです。商品の仕入高と繰越商品(在庫)の2つの勘定科目を使い、仕入高で売上原価を表す三分法で仕訳をするのが一般的です。
- 貸倒引当金の設定
得意先の倒産などにより、受取手形や売掛金の回収が不可能になることを”貸倒れ”といいます。貸倒れが発生した場合には、受取手形や売掛金などの回収ができなくなってしまうので、翌期以降に貸倒れの発生が予想される場合、貸倒れに備えて、決算時に貸倒れの見積額を費用として予め計上しておきます。
- 売買目的有価証券の評価
売買目的の有価証券は期末の時価を簿価とし、その差額を評価損益で調整します。
- 減価償却費の計上
「備品」、「車両運搬具」、「建物」などは、利用や時の経過とともにその価値が下がっていきます。これを費用として計上します。
- 費用と収益の見越しと繰延べ
見越し、繰延べ処理とは、会計期間をまたいで損益がある場合、適正な期間に区切って配分する仕訳のことです。期首に再振替仕訳(逆仕訳)をおこないます。
- 消耗品の処理
事務用品など、消耗品を購入したけれど当期に使い切れなかった場合は、未使用分を資産に振替える仕訳を計上します。
【まとめ】
決算整理は、1年間の取引を整理し、決算書を作成するためには必要不可欠で、資産や負債など会社の実態を正しく反映しているかを見直し、実態に合った決算書を作成するためには、決算整理は行わなければならない大事な処理です。詳細や不明点も数多くでてくると思われます。決算整理や申告が手間だと思われているのであれば、ぜひ、申告の代行ができる税理士に依頼することも検討してみてください。
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