【法人住民税(地方)とは??】
「法人住民税」とは、「道府県民税」と「市町村民税」の総称で、法人の事務所又は、本店・支店・工場などの事業所がある都道府県に対して支払う税金です。原則として、決算日の翌日から2ヶ月以内に会社や事業所(本店・支店・工場など)などがある都道府県税事務所、市町村役場に申告書を提出して納税します。法人住民税は、「均等割」と「法人税割」の2種類で構成された税金です。この税額の算出方法について解説していきます。
【法人住民税の計算と税率について】
[均等割]
均等割は、会社の規模(資本金等の額、従業員数)によって課税されるため、会社の規模に応じて一定の税額が公平に適用されます。このため、赤字の場合でも均等割については納税しなければなりません。
[法人税割]
法人税割は、法人税額に住民税率を乗じて算出する仕組みです。このため、赤字の場合は所得が発生しないため、法人税割については納税する必要はありません。
[法人住民税の計算方法]
法人住民税は、「均等割」「法人税割」の合計額から算出されます。
《<法人住民税の計算式>》
法人住民税額 = 均等割 + 法人税割
《<均等割の計算式>》
均等割 = 道府県民税 + 市町村民税
※該当金額を各都道府県・市町村のHPで確認
《<法人税割の計算式>》
法人税割 = 法人税額 × 税率
[法人住民税の税率]
《【均等割】》
法人住民税の均等割は税率ではなく、額によって納税額が決定します。下記一覧のように「資本金等の額」と「従業員数」で金額が決まります。
資本金等の額 | 従業員数 | 道府県民税 | 市町村民税 |
50億円超 | 50人超 | 1,600,000円 | 3,000,000円 |
50人以下 | 410,000円 | ||
10億円超~50億円以下 | 50人超 | 1,080,000円 | 1,750,000円 |
50人以下 | 410,000円 | ||
1億円超~10億円以下 | 50人超 | 260,000円 | 400,000円 |
50人以下 | 160,000円 | ||
1千万円超~1億円以下 | 50人超 | 75,000円 | 150,000円 |
50人以下 | 130,000円 | ||
1千万円以下 | 50人超 | 20,000円 | 120,000円 |
50人以下 | 50,000円 |
※平成30年1月時点の大阪府、大阪市のHP参照
《【法人税割】》
法人税割の税率は、「資本金の額又は出資金の額」と「法人税額」によって税率が決まります。
例:平成31年10月1日以後に開始する事業年度
資本金の額又は出資金の額 | 法人税額 | 道府県民税 | 市町村民税 |
1億超 | – | 2.0% | 8.2% |
1億以下 | 2000超 | 2.0% | 8.2% |
2000万以下 | 1.0% | 6.0% |
※平成30年1月時点の大阪府、大阪市のHP参照
【まとめ】
法人住民税は、「均等割」と「法人税割」の2種類で構成されているため、会社の所得がマイナスであっても「均等割」の納税は発生します。また、会社や事業所がある都道府県に対して納税します。つまり、事業所などが2ヶ所以上の都道府県にある場合、「均等割」はそれぞれの都道府県に納税し、「法人税割」は各事業所ごとの従業員数で按分して納税しなければなりませんので、注意が必要です。法人事業税と同様、各都道府県のHPで税率を確認し、正しく計算ができるようにしましょう。
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